教職員組合の存在意義がより鮮明に
新年あけましておめでとうございます。
組合員一人一人の思いを大切に
昨春に府高委員長に就任し、京都府内はもちろん、近畿や全国の様々な会議に出席する機会が増えました。
その中で改めて強く感じていることは、全教・京教組・京都府高の団結の強さです。
組合員1人1人の思いを大切にし、教職員の権利向上のみならず、子どもも教職員も輝ける教育の推進、日本と世界の平和のための取組など、様々な分野において草の根で奮闘されている組合員が、全国各地に、そして京都府各地にいらっしゃることに、感動するとともに感謝する毎日を送っています。
歴史の大逆流の中、怒りは頂点に
世界に目を向けますとウクライナやガザで歴史の大逆流と呼ばざるを得ない戦争が起こっています。
国内でも円安と物価高騰が国民生活を直撃し、額面での賃金が上昇したとはいえ、実質賃金は上がらないどころか下がり続けています。それに対し岸田政権は何ら対策を打てていません。
それどころか、大阪・関西万博への際限のない税金投入、沖縄県民の思いを踏みにじる辺野古新基地建設の代執行強行、自民党派閥の裏金作り問題などで、国民の怒りは頂点に達し、政権支持率は、2割を切る調査まで出ています。
学校教育崩壊の危機感も…
学校現場も教職員未配置の問題、過去最多となった不登校児童・生徒数(22年度)、こちらも過去最多となった「心の病」での病気休職教職員数(同)などが報道されるなど、全国的な問題となっています。
府高本部にもこの間様々な相談が寄せられていますが、特にパワハラへの相談が増えており、このままでは学校教育が崩壊してしまうのではという危機感が募る状況です。
人と人との「つながり」を大切に
そんな大変な状況にある今だからこそ、私たち教職員組合の存在意義がより鮮明になってきているのではないでしょうか。
府高が昨年11月に開催した評議員会では、時間を取って4人の若い組合員さん達の思いを聞かせていただきました。組合の未来にとってとても貴重な意見を聞かせていただいたと本当に感謝しています。その4人の方々が異口同音に語られたのは、人と人の「つながり」の大切さでした。1人1人は微力でも、つながって団結すれば、大きな力になります。1人の力持ちがどれだけ頑張っても、「持続可能な組合活動」にはなりません。組合員1人1人の力を結集するとともに、全教職員を視野に力を合わせて取り組むことが大切です。私もその先頭に立って奮闘する決意です。今年も1年どうぞよろしくお願いします。
2024年1月1日
京都府立高等学校教職員組合
執行委員長 近江裕之
京都府高とは
'23年度のとりくみより
組合員版NEW
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生活・権利・賃金
各種署名のお願い
教育研究集会・学習会
各種研究会・学習会
各種書類
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京都府立高教組加入用紙(pdf/word)
対府・府教委交渉記録NEW
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大幅賃上げ実現へ
京教組・府高年末確定交渉
府高は京教組とともに、府職連としても交渉をすすめた結果、当局は、人事委員会通りの「改定」実施などを言明しました。
こうして要求・交渉の結果、久しぶりに大きな賃上げが実現しました。
また11月20日には、府高独自の年末交渉を行い、
「賃金」「定時制における外国人生徒への支援体制の充実」「事務職員等の時間外勤務手当完全支給」「長時間過密労働是正」「障害のある教職員・関係者への支援」「寄宿舎の要求」「支援学校などにおける未配置問題」
などをテーマに、現場からのナマの声を府教委側に交渉されました。
冒頭、近江委員長は以上のように述べました、
職場状況は大変厳しい。子どもの不登校、登校拒否もさらに増加している。教職員では長時間過密労働や未配置がつづき、青年教職員の退職が増えている。教職員の生活では物価高騰に賃金が追いついていない。現場からの声をよく聞き、励ましとなる回答をいただきたい。
色々な人との「つながり」が大事
11/25評議員会報告
教職員の権利リーフ
今ある権利は、切実な願いやつぶやきを要求にして、みんなに力で実現してきたものです。
仕事も家事も子育て、介護もしながらいきいきと定年まで働き続けるために、要求を出し合い、みんなの力で権利を広げて生きましょう。(リーフ表紙より)
11月25日開催された評議員会で、4人の青年組合員から話を聞きました。そのなかでは
「昼休みやHRでは生徒とたわいもない会話をしている。人間関係ができると、生徒の方から『実はこうだ、家はこうだ』と言ってくる」
「クラス担任にかかわって子どもの話や授業づくりについてじっくりと話しあったり、共有できることが、多くほっとしている」
「規模は小さくても組合活動を続けていくこと、ゆるくつながれることも大切」「近畿、全国の人とつながることが大事だと思う」等の発言がありました。また後半では
「みんなで、子どもをみていくことが大事だ。先生も忙しく、いろいろな考えもある。諦めずにコツコツと進めていきたい」
「共済活動を通して多くの人とつながりができたことが嬉しかった」
「英語の授業でガザの人のメッセージが入ったものを使ったが、生徒はとても熱心に聞いていを」
といった発言がありました。
あまりにひどい教職員の未配置
~未配置が7人もいる学校も~
教職員の未配置は、京都の高校・障害児学校でも確実に広がっています。
とくに、ある支援学校では、常勤の未配置7人、非常勤での配置2人、非常勤の未配置4人という状態であり(10月現在)、
総括主事・教務部長、さらには副校長もクラスにはいり、
担任の仕事を援助しています。
こうしたなか、教職員を苦しめるのは先への展望がないことです。
高校も同様ですが、高い専門性が必要な学校職場での代替未配置問題は本当に根の深い深刻な問題です。
この学校では4月当初から未配置がありました。
この問題を教訓化、正規教職員を増やすことを最優先した人事異動が必要があります。
教職員のための
賃金権利ファイル
賃金編についてはパスワードが必要です。
本年も、教職員のための賃金・権利ファイル(「賃金編」「勤務時間・休暇編」)が作られました。
教職員が安心して仕事の異専念でき、仕事も家庭生活も大切に出来るための権利や休暇、教育に専念できる賃金について知ることは、きわめて重要です。ぜひこのファイルを生かしてきださい。
泣き寝入りと、見て見ぬふりはやめよう。
~ハラスメントを根絶しよう~
昨年はジャニーズの性被害問題が報道され、子どもと青年の願いを利用した「魂の殺人」と言わました。
批判覚悟で権力に対し、勇気をふるった皆さんの行動は元自衛隊の五野井里奈さん(24歳)やジャーナりストの伊藤詩織さん(当時、26歳)にも通じます。
泣き寝入りと、見て見ぬふりは残念ながら私たち教職員にも当てはまります。
立ち向かっていくことは今時の言葉で言えば「めんどくさい」ですが、組合運動も同じです。
元キスマイの飯田さんは
「黙認していたことによって、新たな被害者を生んでしまったのではないかと後悔している」
「声を上げる人を認め、優しく受け止める社会であってほしい」「自分の子どもが被害に遭っても、つらいことはつらいと言えるようであってほしい」「支えになったのは子ども達にかけられた『パパはヒーローだよ』の言葉だった」
と話しています。(『京都府高』14より)
掲示板
<府高本部への訴え、相談>
・C校…マタハラでもある。
ベテラン教員と管理職
・D校…管理職2人が指導不足を
責める。
・E校…中立であるべき管理職が
一方に肩入れ
・F校…暴言への指導が弱く、
障害への無理解もあり。
•G校/H校…立場の弱い臨時教職
員、初任、青年への暴力、暴言
長時間労働解消のため、給特法の改正と教職員の大幅増員を
~全国署名にご協力お願いします~
「学校現場はブラック」ということが世間に知られるようになってきました、実際、昨年度では全国で2500人以上が教員未配置となる一方、青年教職員の早期退職が相次ぎ、教員採用試験志願者減も続いています
この原因の1つに給特法(教員給与等に関する法律)が公立学校教員の残業代支給を適用除外していることがあります。長時間労働を減らすには残業代支給の枠をはめることが不可欠です。
他方、事務職員等には残業代が支給されもやはり時間外勤務は続いています。職員定数不足のためです。とくに教員では一人当たりの持ち時間数の多さが時間外勤務に直結します。
これをうけ、政府は給特法「改正」を閣議決定、教職調整額を現行の4%から10%以上への引き上げ、担任手当等の創設するとしています。しかし残業代支給や教職員定数増は触れられておらず、その結果、微々たる賃上げで長時間過密労働が正当化される危惧もあります。
これをうけ、著名な教育研究者が「教員の長時間勤務に歯止めをかけ,豊かな学校教育を実現するための全国署名」を呼びかけました。みなさんのご協力をお願いします。